かめの感謝のーと。

家族との出来事や、日々感じたことを、自分なりの言葉で伝えて行きます。詩にも表現していきます。

願いごと~会えるうちに、生きているうちに~

ちょっと、顔を見るだけで良い。
「元気?」って、一声かけるだけで良い。
会いに行けなければ、電話でもメールでも良い。

亡くなった後、お葬式でみんな集まるのではなく、生きてるうちに会いに行って。

その人は、ずっと孤独を感じているかもしれない。
その人はあなたに会いたいのに会いに行けないのかもしれない。

少しでも顔が浮かんだら、思い出したのなら、どうか、コミュニケーションを取る手段を見つけて欲しい。

お願いだから、生きているうちに会いに行って。

数年前、私の祖母の葬儀に祖母を偲び、沢山の人が集まってくれた。でも、祖母はきっと、生前に会いたかったはずだ。沢山笑って、話をしたかったはずだ。

また、私の祖父には12歳年下の弟がいた。
毎週、一緒に釣りに行く、仲良し兄弟。
祖父の弟は、長年、ガンを患っており、闘病生活が続いていた。
もう自分の命が長くはないという事を知り、弟は、
「兄貴、会いに来てくれよ」
と、祖父に電話をかけてきた。
でも、祖父は頑なに行こうとしなかった。

どうしても、祖父に会いたかった弟は、自分で車を運転し、痩せ細った体で、祖父に会いにきた。
祖父は何も言わず、黙って話を聞いていた。

それから程なくして、祖父の弟の奥様から夜に電話が鳴った。
「いよいよ危ない」との危篤の知らせ。

頑なに病院へ行こうとしない祖父を、家族で説得し、連れて行った。
当時、80歳を越えていた祖父は、病室で自分の弟の姿を見て、大泣きした。
「頑張れよ、頑張れよ、、、!」と声をかけながら。
祖父は弟に会いたくなかったわけじゃない。
弟が苦しんでる姿を見たくなかったんだ。
会いたくても、会いに行けなかったんだ。
その時、初めて祖父の気持ちが痛いほど分かった。

ずっと、祖父に会いたがっていた弟は、祖父が病室を出た後、すぐに息を引き取ったそうだ。
祖父が来るのを、祖父に会えるのを、ずっと待っていたのだ。。。

私のお願い事ひとつ。
『気にかけているよ』という気持ちをどうか相手に伝わるよう、言葉や行動で伝えてあげて欲しい。誰もが、大切な人と過ごす時間は貴重で、かけがえのない時間だから。
生きているうちにコミュニケーションを取って欲しい。

これが、私の願い事。